2015移住体験宿泊体験者の声 Bさん



 

Bさん(第2期 40代 夫婦+子ども1人 自営業)




応募の経緯・動機




元々、自営の関係で、糸島に堆肥場を持っており、仕事場の近くに住みたかったBさん。今後、良い物件が見つかれば、2拠点での生活を進めていきたいという。



第二期は、夏本番に突入した7月(Bさん撮影)


 
完全オーガニック農業を始めるために。
 
――参加してみていかがでしたか?

 

あっという間でした。
こちらでの仕事については、かなりリアルに考えられるようになってきつつあります。
農地の情報を集めていて知りましたが、人口が減っているというのが、意外でした。一方で、新しいお店もポツリポツリ増えてきているので、今後もいろいろ変化していくんじゃないでしょうか。今回、いろいろな場所に行きましたが、糸島の中でもそれぞれ地域によって雰囲気の違いもあるということが分かりました。



 
――糸島で農業を始めたいという声は多いと思いますが、実際に始めるとなるとなかなか大変だということも耳にします。現地で動いてみて、どのように感じられましたか?

農業を始めるに当たり、地元の人とはいい関係を築いていかないといけません。実際オーガニック農業の説明をすると、良くない反応を受けることもあります。自然農法をしているとトラブルになることがあるため、じっくり理解してもらいながら進めなくてはいけませんね。
それと、農家になるには農地を何反以上持っていないといけないとか、農地を買うのは大変なので、レンタルを検討しています。今度詳しい新規就農の話を聞きに市役所に伺う予定です。
※後日、地元の方の協力や助言により、良い土地が見つかり、農地を購入できたそうです。



 
不思議と、料理がおっくうじゃなくなる
 
――お仕事以外での糸島の暮らしはどのように感じられましたか?

食材が安いですね。しかも、ブランド肉や魚が夕方には値引きされるため、今後もわざわざ買いにきて、買いだめをするつもりです。福ふくの里(※)のお弁当もおいしくて、安いですよ。また、ご近所の方が干物をくれたり、漁師の方が貝を持ってきてくれたり。むしろ定食屋さんが意外と高いと感じるようになりました。
食材が新鮮だから、料理がおっくうじゃなくなるんですね。普段から神経質に食材にこだわるから、糸島だとそのストレスが軽減されている気がします。食材選びから楽しい、食そのものが楽しい、という感じで。例えば、茹でなくてもいい朝摘みオクラなど、面白い食材にもたくさん出会いました。
※福ふくの里…四季折々の糸島の新鮮な野菜、魚介類、米、加工品などを豊富に取り揃えている施設

新鮮な魚が揃う糸島のお店(Bさん撮影)



 
――食べ物以外の面ではいかがでしたか?

海がとても良いです。幣(にぎ)の浜や、二見ヶ浦。東京の海に比べたら、まるで違います。この近さでこの自然環境、夕方に海にいけるというのがいい。山の方も行ってみたかったですが、次回の楽しみということで。
ただ、私たちのように2拠点で進めていく上では、交通費がかかってしまうのが難点ですね。一般道は混むし、都市高速に乗ると料金がかかるので。もし、ETCの通勤割などがあれば通勤しやすくなりますよね。ただ、戸建物件の家賃の安さを考えると、トータルの経費で見れば問題ないかなとも思います。
あと、フォレストアドベンチャー。前回来たときに体験しましたが、あれは面白いです。



 
農地をどのように確保するのかがカギ。
 
――今後お住まいになる物件のイメージはありますか?

 

やっぱり、戸建。そこそこきれいで車が2台停められて、庭があればいいですね。娘が西新に通学しているため、それは考慮してエリアを決めたいですね。志摩桜井から筑前前原周辺というイメージでしょうか。
子育て環境としては良いと思います。体験期間中に娘を連れてきたときは、海に大喜びしていました。ただ、夜がちょっと暗いので、学校までの距離は気になっています。地域の人との交流が多いことは良い点だと思います。私たちとしては自然に近い場所で生活して、もう少したくましい子に育ってほしいなと。今後、子どもの意見をもっと聞いて検討していきたいですね。


 
――これからの展開はどのようにお考えですか。

 

父が、「糸島で抹茶を作りたい」とずっと言っていたんですが、実際にやる話が進んできているんです。お茶(抹茶)をブランドにしたいと。
今回、農地を探す際、地元の人にいろいろ教えてもらいながら情報を集めていました。リゾート地のイメージがあったんですが、実情が見えてきた気がします。

(左)ニホンミツバチの巣箱,(右)またいちの塩。こういった生産品にも興味があるとのこと(Bさん撮影)