◎物件情報:戸建賃貸(昭和52年新築)/糸島市高田
◎空き家であった期間:約1年
◎「空き家バンク」登録時期:平成29年1月~3月


 




――物件を「空き家バンク」に登録されたきっかけをお聞かせください。
 30年以上前から母が一人暮らしをしていましたが、介護施設に入ることになりました。このことがきっかけで家をどう管理すべきか考えるようになりました。母はまだ存命していますが、いずれ空き家になる運命だったんです。認知症になると活用が難しくなるので、隣家の人から「市役所に行ってみたら?」と言われ、主人も糸島市が運営する「空き家バンク」のことを知っていたので、それならと思って市役所に相談に行きました。
 
――相談されてみていかがでしたか?
 不動産業者に相談するとなると、知っている業者もないため不安が募りましたが、市役所だと、信頼感が後ろ盾となり安心して相談することができました。市役所では、「空き家バンク」の登録方法や不動産登録業者を教えてもらったり、糸島市シルバー人材センター等を紹介していただきました。
 
――その後はどのような流れでしたか?
 物件を貸し出すにあたり、まずは夫婦2人で母の荷物を片付けました。敷地内には解体しないといけない小屋の他に、物置や犬小屋もありましたが、糸島市シルバー人材センターにこれらの処理をお願いしたところ、良心的な値段で丁寧な対応をしていただきました。また、リサイクル業者は不動産業者に紹介してもらい、洗面所・屋根・クロス・床をリフォームしました。以前、他の業者に相談した時は300万円ぐらいかかると言われましたが、仲介してくださった不動産業者にお任せしたところ約半分のリフォーム費用で収まりました。このほかにも、家賃の振込や植木の剪定などもすべてお任せでき、オーナーとしての負担が少なく大変助かりました。リフォームが終わり、「空き家バンク」のウェブサイトに公開して2か月経ったところで借り手が決まりました。手続きも少なく、思っていたよりも早く賃貸ができて良かったです。
 
――「空き家バンク」を通して物件を市場に出され、どのようなお気持ちですか?
 家が空き家ではなくなってスッキリしました。空き家のままだと、気になるし気が重いので。遅かれ早かれやらなくてはならない事だったのでホッとしたという感じです。空き家の管理もしなくていいし、定期的な家賃収入もあり大変助かっています。また物件が空き家になっても、「空き家バンク」を利用させていただきたいです。